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お試しセットはあくまでも宣伝

東京文化会館50周年記念フェスティバル記念オペラ 黛敏郎作曲「古事記」@東京文化会館大ホール [鑑賞]

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東京文化会館を訪れたのは、震災が起こる
一週間前にオペラを観劇して以来です

あの時の帰り道は
佳い作品を観劇できて良かった、という
余韻だけにひたりながら、そのとき感じた色んなことは
無意識の中で昇華させようとしていました
世の中がこんな状態になるなんて思いもしていなかった・・・

この日の帰り道は
佳い作品を観劇することができて良かった、と思いながら
これからはもっと意識的に人生の目的を考えながら
生きていかなければならない時代になったのかもしれない、と、いう思いを抱き
自己本位的だけど、不思議なめぐり合わせを感じた観劇になりました

神さまたちの国産みの物語は
繰り広げられていることがとても人間的で
人間と同じように悩み、迷いながら国を創り見守っている様子が
”今”と重なっているような心もちにもさせられ

イザナギが自分が産んだ
アマテラス、ツクヨミ、スサノヲたちに
次を託して天へかえっていくとき
”自分も天からここで何かを産みだすように言われて島や
あなたたちを産んだけれど、それが正しいことだったのかどうか解からない・・・”
みたいな内容のことを歌唱として発した(そんな内容の字幕を目にした)とき
そのことがずっと頭からはなれなくなってしまいました

物語の内容はシンプルだったけれど
断片的なものでもあったように感じ
”断片的”な部分の隙間(?)に舞台装置の展開や照明、
字幕などがうまく埋め込まれていたように感じました

円盤の舞台がくるくると回転して
時には国産みを連想させる映像が映し出され
太古の色を思わせる垂れ幕が効果的に使われて
そこに幻想的な照明が重なって
”客席で目にしているもの” と、同時進行で
想像力もかきたてられた良い舞台でした

オーケストラの響きは、当り前ですが”現代音楽”っぽくて
実生活では絶対に聴く機会がないジャンルの響きでしたが
ライヴで聴くと難解な不協和音や旋律(?)に
求心的な勢いを感じて、身に突き刺さってくるような激しさがありました

そんな中で聴こえてきた人の” 声 ” は
決してオーケストラの響きに
かき消されていたわけではなかったけれど
わたしには少しか弱く感じられました
きっと座っていた位置が関係していたのかも知れません

だけど・・・
うがった物の感じ方かも知れませんが
混沌とした世界を少しでもより良い方へ導くのは
” 神さま ” という特別な存在の力ではなくて
” 普通の人々 ” がそれぞれで発揮する力に
かかっているのかも知れない・・・と思いながら
歌声を聴いていた瞬間もあったのでした

きっと、再演されることは滅多にない作品だと思いますが
もしそんな機会があったら、再び向き合っても
いいかもしれない、と思えた作品でした


東京文化会館50周年記念フェスティバル
記念オペラ 黛 敏郎作曲「古事記」
[全4幕]原語(ドイツ語)上演/字幕付
2011年11月23日@東京文化会館大ホール
ドイツ語台本◇中島悠爾  校訂◇G.フッセネガー
指揮◇大友直人 演出◇岩田達宗 管弦楽◇東京都交響楽団 














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藤原歌劇団公演 ルチア [鑑賞]

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ひとりで二個頬張った・・・旅の思ひ出[ぴかぴか(新しい)]


オペラの本質を感じさせてもらえたような
素晴らしい音楽と舞台でした

舞台装置はシンプルなものでしたが
照明が創りだす陰影の濃淡で
舞台の奥行きや立体感が
光の色遣いなどで
物語の凄惨さなどが十分に表現されていて
モダンで隙のない舞台のように感じました

そして、舞台がシンプルだったからこそ
音楽、演技、照明などが研ぎ澄まされていて
そこから繰り出される音楽や舞台の雰囲気に
客席ではとても良い意味での緊張感が漂って
多くの方々が聴きとめ(受け止め?)ておられていた様子でした

オーケストラは
速度の緩急や音色の変化が
人間味あふれる血が沸き立つような演奏で
だけど、要所ではきちんと
音量などのコントロールも効いていて
素晴らしかったです
ドニゼッティの音楽ってカッコい~[ぴかぴか(新しい)]
あらためて感じました

舞台上では ” 旗 ” が
物語のポイントのひとつになっていたようで
西洋の ” 騎士道 ” のような
日本だったら ” サムライ ”っぽい(?)イメージで
物語の要所に ” 旗 ” がうまく使われていました

歌唱は申し分がない素晴らしい演奏でした
「ルチア」といえば ” 狂乱の場 ” [詳しくは↓(ウィキペディア)] が
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A2
いちばんの聴きどころで
これはもう・・・聴きに行ってほんとうに良かったぁ~[ぴかぴか(新しい)]
思える素晴らしい演唱でした
そして、この狂乱の様子を
憐れみながら、恐怖におののきながら見守っている
舞台上の大勢の登場人物(合唱)たちの演技がとても素晴らしかったです

物語の最後も
狂乱して死んでしまった恋人ルチアの後を追い
自害して息絶えようとしているエドガルドを
ルチアが待っているであろう天国へ送り出してやろうと
敵方の兵士(合唱)たちが次々と彼の身体を支えに
駆け寄っていくシーンには少し胸が熱くなりました

舞台の奥にも一筋の細い光が残っていて
それを見ていると
救いのない暗い物語のはずなのに
人間もまだまだ捨てたものではない、と、思えたのでした


「ルチア」
作曲/ガエターノ・ドニゼッティ
台本/サルヴァトーレ・カンマラーノ

指揮/園田隆一郎
演出/岩田達宗

ルチア/佐藤美枝子
エドガルド/村上敏明
エンリーコ/谷 友博
ライモンド/彭 康亮 他

合唱/藤原歌劇団合唱部
管弦楽/東京フィルハーモニー交響楽団


 




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オンワード樫山presents Autumn 2010 熊川哲也 Kバレエカンパニー 「コッぺリア」@神戸国際会館こくさいホール 10/11(月) [鑑賞]

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先に観劇していたお友だちが、コッペリウスの雰囲気が

木馬のマスターに似ている・・・と言っていたけれど・・・よーく似ていました(^_^;)[ぴかぴか(新しい)]


先月、大津で「トリスタンとイゾルデ」を聴いた翌日に
観劇してきました(いまごろの更新・・・とほほん[あせあせ(飛び散る汗)]

「コッぺリア」は
とある村でコッペリウスという風変わりで偏屈な老人が作った
機械仕掛けの自動人形の名前です

コッぺリアはとても可愛らしい容姿なのですが
自動人形独特のギクシャクとした動作しかできないので

コッペリウスは
自分が作ったコッぺリアになんとかして活き活きとした
人間の女性らしい動作を取り入れようと、日々研究・観察をしています

村人たちは
コッぺリアが人形だとは全く気がついていなくて
毎日窓辺で読書している美しいコッぺリアちゃんに
興味津々(きょうみしんしん)で
スキあらばコッペリウスの家に忍び込んで
コッぺリアちゃんと親しい仲になろうとするのですが
なかなかうまくいかない[あせあせ(飛び散る汗)]ところが・・・・

続きは長くなるので[あせあせ(飛び散る汗)]
詳しいあらすじを知りたい方は↓(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%82%A2


人形の名前が演目のタイトルになるくらいなので
舞台ではコッペリアの他にも色んな国際色豊かな
機械仕掛けの自動人形たちが登場します

この ” 人形 ” たちは、もちろんバレエダンサーが
” 人形の役 ” として登場するのですが
その踊り(?)と、いうか動きが ” 機械仕掛けの人形 ” そのもので
ものすごーーくびっくり、そして、感動しました

普通の(?)人間役のダンサーたちも
それぞれの役を魅力的に演じて踊っておられていました

コッペリウスが人間の女性の仕草や
理想の体型を観察するために
ヒロイン役の女のコを、ありとあらゆる角度から
” メジャーで採寸 ” するシーンは
漫画チックなパントマイム(?)のような
ほほ笑ましさを感じたし

二枚目半(?)役と思われる若者が
コッぺリアに会いたい一心で
真夜中にハシゴを片手に
ちょっぴり腰をかがめてイソイソと
コッペリウスの家に忍び込んでいく様相が
ほんとうに可笑しくて・・・

バレエといえば
瞳キラキラで[ぴかぴか(新しい)]情熱的に踊るものだと
勝手なイメージをしていましたが
こんなお茶目なこともされるのだなぁーと

バレエ観劇の楽しみ方がまたひとつ
広がったような気がしました

あ、もちろん
物語の進行の合間、合間に踊られる
踊りもとっても素晴らしかったです

客席のみなさんが一体どのタイミングで
拍手を贈られるのかが、まだよく
つかめないでいるのですが

バランスをとるのが難しそうなポーズのままで
一定の時間じぃーっとしている瞬間とか
ものすごく高さのある空中ジャンプや
連続ジャンプ、複雑なステップの連続などを
踊っておられているときに
みなさん熱狂的に拍手を贈っておられたようすです

だけど
たぶん、自分が素晴らしいっ! と、感じたら
拍手をしてもいいのでしょう・・・・ね?(^_^;?)

「コッぺリア」は物語の終盤で
コッペリウスが手塩にかけて作ったコッぺリア人形を
ヒロインの女のコに壊されて悲嘆にくれる、と、いう
少し哀しいシーンもあるけれど

総じてほほ笑ましくユーモラスで
なんだか
手塚治虫さんの漫画で感じる
ユーモアと重なるような感覚がありました

毎回思うことですが
人間の身体って、こんなことまで表現できるんだ・・・と
ただただ感嘆したひと時でした[ぴかぴか(新しい)]

それから
オーケストラの音楽は聴き馴染みのある旋律や
踊りならではの躍動感のあるリズムが
舞台上の踊りととってもよく溶け合っていました
なんの違和感もなくごく自然に鑑賞していましたが
踊りに合わせて演奏することって
きっと難しいでしょうね・・・(^_^;)
とっても素晴らしかったです


10月は待ったナシの案件にずーっと
追い立てられているような感じで過ごしていたので
大好きな劇場へ足を運ぶことすら正直ツライ、と、
毎回、出かける直前には感じていました[あせあせ(飛び散る汗)]

だけど、いざ客席で観劇しはじめると
10月に足を運んだ公演はどの作品も
とっても[ぴかぴか(新しい)]素晴らしいものだったので
疲労しきった身体にムチ打って観劇にいったことは
間違いではなかった、と、感じるきょうこの頃

いくつもの素晴らしい作品を
客席からしっかり受けとりました
その時の美しい残像や耳の中の余韻で
しばらく元気に過ごせそうデス[ぴかぴか(新しい)]

オンワード樫山presents  Autumn 2010
熊川哲也 Kバレエカンパニー 「コッぺリア」

芸術監督/演出/再振付 ◇熊川哲也  原振付◇アルトゥール・サン=レオン
音楽◇レオ・ドリーブ 指揮◇井田勝大  演 奏◇シアターオーケストラトーキョー

コッペリウス博士◇スチュアート・キャシディ
スワニルダ◇荒井祐子
フランツ◇熊川哲也
領主◇ブレンデン・ブラトーリック
宿屋の主人◇ビャンバ・バットボルト
コッぺリア◇星野姫 他



今夜の夕食
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尼崎市総合文化センター開館35周年記念事業 関西歌劇団第92回定期公演「リゴレット」@尼崎市総合文化センターアルカイックホール10/16(土)17(日) [鑑賞]

今月は ” キュウクツな ” 日々で
毎日、予定や案件を機械的に済ませて
お夕飯をいただいたら寝床に直行、と、いうことの
繰り返しです・・・(とほほん[あせあせ(飛び散る汗)]

週末は
そろそろ冬支度のためのお部屋の模様替えをしたいっ
お部屋でゴロンゴロンしていたいっっ
と、いうのが切実な願いだったりするのですが
秋は美味しい秋刀魚ちゃんと栗おこわと
そして
魅力的な公演がPANDAちゃんを呼んでいます(苦笑)

[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]

今回は御縁があって2回聴く機会に恵まれました
どちらの公演も素晴らしかったですが
日曜日に聴いた「リゴレット」は

この瞬間にこの場所に身を置けたわたしは
とても幸運だった、と思えるような
いつまでも耳の記憶に残り続ける” 名演 ” でした

ヴェルディの作品には
どんなに端役(?)の登場人物にも
人間としての微妙な感情のようなものが示されていて

そんなキャラクターを歌声や演技などで
掘り下げて表現することで
その物語のなんともいえない ” 良さ ” のようなものを
感じることができるのですが

今回聴いて観た「リゴレット」は
物語が展開されていく過程や
登場人物の人間性がしっかりと伝わってくる
歌声と演技、そしてオーケストラの響き・・・
どれもがとてつもなく素晴らしかったです

一曲のアリアが歌われているさなかには
声色に特別な変化があるわけではないのに
ある瞬間には ” 卑屈さ ” を感じたり、はたまた ”悲哀 ” を感じたり・・・
聴いているだけで「リゴレット」の物語がどんどん
自分の耳から全身に広がっていくような感覚でした

舞台上では音楽で表現されている人間ドラマを
視覚からもしっかりと支えているような感じで
キャラクターのそれぞれの個性がくっきりと際立つように表現されていて

オーケストラは
たぶん通常のオペラの時よりも
はるかに少ない構成で演奏されていたようなのですが

そんなことは全く感じさせない
自然で迫力のある音量が物語の展開の緊迫感を
豊かで美しい響きや旋律が登場人物の個性に沿った雰囲気を
みごとに表現していました

土曜日は素晴らしい演奏と熱演で客席が沸きたっていました
日曜日は素晴らしい演奏と熱演に加えて
ライヴでも通常起こるか起こらないか、と、いう
” 劇場(舞台)の奇跡 ” に客席が、舞台が・・・皆でたちあっているような不思議な感覚が
劇場全体を包み込んでいました


遅ればせながら・・・[あせあせ(飛び散る汗)]
「リゴレット」の詳しいあらすじを知りたい方は↓
http://my.internetacademy.jp/~a30505005/Rigoletto.html


関西歌劇団第92回定期公演「リゴレット」全3幕 原語上演(イタリア語)・字幕付

作曲◇ジュゼッペ・ヴェルディ 台本◇フレンチェスコ・マリア・ピアーヴェ 
原作◇ヴィクトル・ユーゴーの戯曲『王は楽しむ』

指揮◇金井誠 演出◇岩田達宗
管弦楽◇ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団

リゴレット 10/16 井上敏典 ◇ 10/17 田中勉
ジルダ       小山敦子 ◇      柴山愛
マントヴァ公爵   松本薫平 ◇      清原邦仁 他
                               
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びわ湖大津秋の音楽祭 沼尻竜典オペラセレクション ワーグナー作曲「トリスタンとイゾルデ」@滋賀県立劇場びわ湖ホール10/10(日) [鑑賞]

客席でワーグナーを聴くのは初めて
居眠りしてしまわないかなぁ・・・と、
観劇前に不謹慎な不安を抱いていましたが
それは全く無用な不安でした

あたりまえのことですが
ワーグナーにはワーグナーの良さがあるのだ、ということを
ワーグナー初心者(?)のわたしでも
その一端を感じ取ることのできた素晴らしい演奏でした

ワーグナーの ”楽劇 ” は ” オペラ ” とはまた違った
ジャンルに分類されていて、そのことをご紹介するのは
いまのわたしには無理デス~[あせあせ(飛び散る汗)]
(だって難しそうなんだもん・・・[たらーっ(汗)]

ワーグナーの音楽は物語が進行していく中で
表層心理っぽい雰囲気の中で展開されているときと
深層心理っぽい雰囲気の中で展開されているときの
音楽の表情、の、ようなものがまるで違っていて
それをどこまで理解しながら
聴いたり、観たりすることができるか・・・とか

ワーグナー独特の
”コトバ ” や ” 音楽の旋律 ” に秘められた(籠められた?)
その作品の大きなテーマ、のようなものを
どこまで理解しながら観劇できるか・・・などなど

きっとワーグナーの楽劇が大好きな
” ワグネリアン ” と呼ばれている方々は
さまざまな勘所をしっかりと把握されながら
楽しんでおられるのだろうと思うのですが

客席でワーグナー・デビュー[ぴかぴか(新しい)]のわたしには
音楽(旋律やハーモニー)の雰囲気で
その良さをなんとなく実感することができた
と、いうところまでが精いっぱいだったのでした[あせあせ(飛び散る汗)]

そんな頼りない感覚だけで過ごしたひと時でしたが
音楽はほんとうに素晴らしかったです
ワーグナーを聴いて
” 癒し ” のようなものを感じるなんて
思ってもみませんでした・・・

たぶん
ワグネリアンになることはないだろうなぁ・・・とは思いましたが
また機会があればワーグナーはライヴで聴きたい、と感じました

ライヴはやっぱり、いいですネ[ぴかぴか(新しい)]



沼尻竜典オペラセレクション「トリスタンとイゾルデ」全3幕(ドイツ語上演・日本語字幕付)
台本・作曲 リヒャルト・ワーグナー

指揮 沼尻竜典  演出 ミヒャエル・ハイニケ
トリスタン ジョン・チャールズ・ピアース
イゾルデ 小山由美  他

管弦楽 大阪センチュリー交響楽団











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愛知県立文化振興事業団第277回公演 あいちトリエンナーレ2010プロデュースオペラ オッフェンバック作曲「ホフマン物語」@愛知県芸術劇場 大ホール 9/20(月・祝) [再更新] [鑑賞]

PANDAちゃ~ん!
滅多と観られない素敵な作品だから
名古屋へおいで~[ぴかぴか(新しい)]と、いう
お友だちからのありがたいお誘いに甘えて
観劇させていただきました

「ホフマン物語」を観劇するのは初めて
あらすじだけ下調べして名古屋へ・・・

「ホフマン物語」は詩人ホフマンが酒場で
飲み友達らに自らの過去の3つの恋愛エピソードを披露する
と、いうのが大まかな物語の流れとなっています

もっと詳しいあらすじを知りたい方は↓(オペラマニア!より)
http://my.internetacademy.jp/~a30505005/les-contes-dhoffmann.html


場面展開と登場人物が
複雑にこみいっている物語なので
舞台上はどんな風に表現されるのだろ~?と、
思っていましたが

実際に観劇してみると自分が
そんな疑問を抱いていたことなんて
すっかり忘れてしまうくらい全てが洗練されていて

舞台で繰り広げられている様子と
劇場の空間に響く音楽に瞳も耳も
くぎ付け状態の幸せなひとときでした

舞台装置や衣裳の豪華さが際立っていましたが
それらが美しくて豪華で目立っているにもかかわらず
作品の中の ” 一部分の役割 ” として
” とけ込んでいた ” と、いうことにも
驚きと感動がありました

物語自体が幻想的なお話だったので
上演中はほとんど娯楽感覚で楽しんでいましたが
最後の最後に表現されていたものに
じんわり涙がこぼれそうになる瞬間があって
この微妙な感情は日本人が好きな余韻だなぁ、と、
感じたのでした・・・

+++[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]+++

近いうちに続きを更新しよう・・・と
思いながら

お仕事の合間に細々と続けている
洋裁作品の〆切に追われているうち
気がつけば10月という非常事態[あせあせ(飛び散る汗)]

今回の公演をご覧になられた方々は
きっと、あのときの感動がよみがえってくるような
素敵な舞台写真が紹介されているページがありました
↓オペラ公演レポート
http://operaview.blogspot.com/

ご覧にならなかった方も
この舞台写真をご覧になられたら
きっと、視覚でとらえられた美しさの一部分は
共有していただけると思います

歌、オーケストラ・・・耳から伝わる音楽も
ほんとうに素晴らしかったです

全ての出演者が発声するときの
声色(?)のようなものが
力強くて美しい、と、いうだけではなく
声色の個性のようなものも、とても強く感じられて

一回の公演でこんなにもたくさんの
個性的で魅力的な声が聴けたのはとても幸運で
ヒトが発する ” 声 ” の神秘、の、ようなものを
感じながら聴いていました

そしてオーケストラは
歌声だけにではなく、舞台上や物語の進行にも
完全にとけ合っていて素敵でした

観劇させていただいた座席が
2階のとても良い座席位置だったことも幸運でした

” 全てが ” より良い方へと導かれて
より良い作品を観せて聴かせていただいた
贅沢なひとときでした



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ひろしまオペラルネッサンス「カルメル会修道女の対話」@アステールプラザ大ホール8/29(日)[2]  [鑑賞]

今回観て聴いたオペラは
ほとんどのヒトが一度は考えたことがある
” 死ぬことの恐怖 ” について
それと同時に
たったひとつしかないかけがえのない命を
翻弄させることもある
” 純粋な思わくが巻起こした恐怖 ”
の、ようなものについても考えさせられたひとときでした

主要な役を演じ歌う出演者の方々が
それぞれのキャラクターを明確に
演じきっておられたのはもちろんですが

その他大勢のほとんどの出演者の方々にも細やかな
キャラクターの性格付けがあったように感じられて
その演技がしっかり客席に伝わってきたので
このオペラの内容の奥深さを始終楽しむことができました

そして音楽は
掴みどころのないフランス音楽独特の
響きを感じながらも
うわべだけのものではない ” 意志 ” のようなものも
同時に感じ取ることができて
それが嬉しくて、そしてたいへん感動しました

ずっとライヴで聴きたかった「カルメル会修道女の対話」を
初めて観劇したのが
あの日、ひろしまで聴いて素晴らしかった・・・と
ずっと後になっても思いおこすことができるくらい
いい演奏でいい舞台だったと思います


このオペラの主人公になっている女性像は
元々の原作者(ル・フォール)が
” 自分自身の中で芽生え始めていた不安や
恐怖を具現化して生まれたもの ” と
後の手記に記しています

この原作を元に脚本を書いた
G.ベルナノスは病で自身の死期が
近づいていることを感じているさなかに
この小説の存在を知り感銘を受け
精力的に脚本を書き上げたのだそうです

そしてこの脚本を元にオペラを作曲した
F.プーランクは脚本の中の主人公は
” 自分自身の姿だ ” と言い
死の恐怖と向き合いながら
取り憑かれたかのように作曲していたそうです

” 死 ” はたった一回だけ
みんなに平等にやってくるもの
生まれながらに宗教が身近にある
文化圏の人たちもやっぱり怖いのだ
(もちろん、わたしも・・・[あせあせ(飛び散る汗)]
と、認識させられるし
そういう心もちになることの方が
当り前なのだ、と、思います

「カルメル会修道女の対話」は
物語の終盤で
修道女たちが次々とギロチンに処せられ
その模様を容易に連想させる
音楽の響きと旋律が非情で残酷なため
一般の多くの人たちに受け入れられ難く
演奏される機会が少ない演目ですが

避けることのできない死に直面したとき
恐怖をのり越えて死ぬことができるのか
怖い怖いと思いながら死ぬのか
運命を静かに受け入れて死ぬのか
そのような感情すら感じる猶予を与えられず死んでしまうのか・・・

自分の中の節目節目で
繰り返し観劇したいと思える演目のひとつです




ひろしまオペラルネッサンス
「カルメル会修道女の対話」@アステールプラザ大ホール8/29(日)
全3幕/フランス語上演(字幕付)
台本:G.ベルナノス   作曲:F.プーランク  
指揮:佐藤正浩   演出:岩田達宗
管弦楽:広島交響楽団

ブランシュ・ド・ラ・フォルス:阿部真理   ド・ラ・フォルス侯爵:安田旺司
騎士フォルス:藤田卓也   ド・クロワッシー修道院長:藤井美雪
メール・マリー:やまもとかよ   コンスタンス修道女:柳 清美
リドワーヌ修道院長:福井優子   マチルド修道女:表 晶子        /他




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オペラを鑑賞した翌日は宮島でのほほんと・・・[ぴかぴか(新しい)]
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