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DVD鑑賞 オペラ「沈黙」(2) [鑑賞]

「沈黙」のあらすじが
ほとんど記憶喪失(苦笑)だったため
さいごまで
ハラハラ、ドキドキしながら鑑賞していました

ときに
政治や権力に絶大な影響力を及ぼす宗教を
そんな背景があるとは知らず
ひたすら信仰し続ける貧しい村人たちの
純粋さに心を打たれ

最期まで「神」の教えに忠実に
布教活動を遂行しようと決心していた司祭が
キリシタン弾圧で次々と残酷な処刑をされていく
村人たちの姿を目の当たりにさせられ
究極の選択である踏み絵を強要された時の
緊迫したシーンに息をのみ

キリシタンを弾圧する側の役人たちの
村人たちへの容赦ない拷問と
司祭を絶望させるための
ずる賢い計算と酷い仕打ちに
宗教の根本を揺るがすような
問題定義をつきつけられたような気持ちにさせられて・・・

・・・そういう
キャラクター分け(?)みたいなものが
舞台上や音楽で
はっきりと描かれていてとても解かりやすかったです

そして
悲惨で深いテーマを扱っているのにもかかわらず
舞台装置や舞台転換、照明に工夫が凝らされていて
視覚的にも最後まで印象深いものでした

小説の「沈黙」は
究極の選択でとうとう踏み絵を踏んでしまった
司祭のその後の自身と「神」(信仰)との
関わり方の部分まで描かれていますが

オペラの中では
キリシタン禁制が敷かれた長崎に
命がけで入国した司祭が
キリシタン弾圧の現実を目の当たりにして
苦悩の末
踏み絵を踏んでしまうところまでで
終幕しています

原作にほとんど忠実に表現されていましたが
「信仰」について、それを舞台上で
肯定も否定もしないように表現されていたように感じました

答え(?)みたいなものを
観る者にゆだねてくれるような作品は
やっぱり見応えがある!と、思えます

音楽は現代曲風(?)なので
不思議な響きが多く
楽器の使われ方もユニークに感じましたが
物語が佳境に入るにつれ音楽が
”ワーグナー”っぽい、と感じてしまいました
(ワグネリアン [ = ワーグナー愛好家 ] の方々には
 断じて違う!!と言われてしまいそうですが・・・[あせあせ(飛び散る汗)]

このオペラは
サントリー財団から委託を受けて
委託された作曲家の方は
それなら
「沈黙」でオペラを創るしかない!
と、思って13年かかって作曲されたのだそうです

そういった
熱意と努力をしっかり感じ取ることができるオペラでした
ライヴで観てみたかったな・・・
(「黒船」のときと同じ心もちデス[あせあせ(飛び散る汗)]



DVD鑑賞 オペラ「沈黙」

原作/遠藤周作 ◇ 台本/作曲:松村禎三
指揮/山下一史 ◇ 演出/中村敬一

出演
ロドリゴ/小餅谷哲男 ◇ ヴァリニャーノ/新川和孝
フェレイラ/井原秀人 ◇ キチジロー/枡 貴志
モキチ/松本薫平 ◇ オハル/石橋栄実   他

管弦楽/ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団


今夜は
09.08.07blog.jpg
野菜のてんぷら









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